電子回路学習にオススメの書籍
- 電子回路の学習にオススメの書籍を紹介します。
- 大学生になって初めての講義でチンプンカンプンで焦ってる皆様、大学の講義ってそんなもんです。自分にあった本を見つけて手元に置いておきましょう。
- 毎年かなりの数が出版されている「わかる○○」みたいな本、私もたくさん買い込みましたけど、大半は役に立ちませんでした。
- 私が電子回路学習に使っている本のなかでとくにおすすめなものを紹介しますので、本屋で手にとって読んでみてください。大学の図書館にはあるはずですし、街の図書館でも在庫がない場合は購入依頼を出せば手に入るはずです(入手は数ヶ月遅れになってしまいますが)
- 選び方のコツですが、書くのが上手な著者を見つけて、その人が書いた本をいろいろとあたってみるのがよいです。ワタシの経験上、学生からの質問が内容に反映されていたり(元々は授業テキストとして作られたものが出版されたケース)、著者が教育系出身であったりすると、読者がつまずきそうなところを想定して作られているのでハズレを引く可能性が低いように思います。
- 私のオススメの勉強法ですが、どの本もどこかしら納得できない部分がありますので、自分でお気に入りを一冊決めておいて、足りない部分は他の本で補完するのがよいです。
- また、初めての学習は論理的な厳密性よりも現象をイメージできるかどうかを優先したほうがよいです。イメージできないものはすぐ忘れます。はじめからすべてを理解することは難しいです。難しい部分が実はあまり重要でなかったりするので重箱の隅をつつくことに労力を費やす必要はありません。
- ちなみに、トランジスタ技術など雑誌は春になると初心者用の特集号になりますが、誤植が混入している危険性があるので教科書的な使い方はオススメできません。
- 紹介してる本ですが、理工系の大学入試問題が解けるくらいの人を想定してます。小学生、中学生、高校生のひとはたぶん読んでもわかりません。ごめんなさい。でも、本質的なことをイメージするのに数学はいらないから、上手にエッセンスだけ抽出すればきっとわかるようになると思います。そういう本があればいいんですけどね。
- ダメな入門書って、難しい内容は記述を避けていたり、難しいことを難しいまま書いていたりするものがありますがこの本は基本的な内容がよくまとまってると思ったので購入。(ブログの記事を書いてから半年後くらいに買い足しした。)
- 重要な項目が一通り網羅されているので、この本の知識を足がかりにしてもう少し詳しい内容は別の本を読んで補強すればいいかもしれない。
電子回路設計のための電気/無線数学―回路計算の基礎からマクスウェルの方程式まで (RFデザイン・シリーズ)
- 作者: 石井聡
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 2008/05
- メディア: 単行本
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- 手持ちの本の中では一番式の変形が丁寧なので、他の本を読んでいてわからない箇所があったらこの本に書いてないか探します。
- 概念的な説明をしたあとで式で理論的に補足しているので、イメージ重視でいきたい人にも式変形がないと納得できない人にもおすすめです。
- ボリュームが多いので、一冊を完璧に学習しようとするとちょっとつらい。
定本 トランジスタ回路の設計―増幅回路技術を実験を通してやさしく解析
- 作者: 鈴木雅臣
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 1991/12
- メディア: 単行本
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- 回路の設計の勉強をするときに読みます。
- 著者説明があまり上手じゃないし、式を端折ったり解説が不十分なのでこの本だけで学習が完結しません。でも設計のことを書いた本が少ないので読まざるを得ない。
- 設計の知識を得るための本なので、トランジスタ回路自体は他の本で勉強しておく必要があります。この本で○○接地などの回路の勉強するのは得策ではありません。
- トランジスタの型番まで書かれていて実際に回路を作れるようになっていますので作ってみたいですが、本自体が古いので同じ特性のトランジスタは手に入らないかもしれません。しかし、一般的に入手可能なトランジスタならなんでもいいと思います。この手の本では特定のトランジスタの特性に依存したような攻めた作りはしてないと思いますし。
私は出てきた回路をシミュレータ(Tina)で作って動作を確認してます。そうすると、本の解説が微妙なところが色々とわかったりします。。。
定本 続トランジスタ回路の設計―FET パワーMOS スイッチング回路を実験で解析
- 作者: 鈴木雅臣
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 1992/12
- メディア: 単行本
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- FETについて書かれています。と言っても内容はトランジスタとほとんど同じですが・・・。
- 回路理論のお堅い本には載っていないけれど、知っておいた方がいい知識を得られる。すこし回路の学習を始めて色々とわからないことが出てきたときに読んでみると参考になる。
First Stage 電子回路概論 (First Stageシリーズ)
- 作者: 高木茂孝,鈴木憲次
- 出版社/メーカー: 実教出版
- 発売日: 2015/09/15
- メディア: 単行本
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- 最初のうちに読んでおくと、変なところで悩まなくて済むかも。概論という名の通り、写真や図が多く、基本的な領域を一通り解説しているので、電子回路の全体像を把握するのによい。
- 回路の解析だけではなく、回路設計や実験の話もある。回路がどんなところに使われているかという応用の話もあるのでイメージがわきやすい。
- 簡略化して説明しているところもあるので、なんで?と思ったら別の書籍へ。
- 物理現象をわかりやすい言葉で説明したあとで数式で裏付けするようになっています。読んで損はないです。
- 解説が丁寧で論理の飛躍がすくないので、他の本を読んでいてわからない時にこの本を読めばだいたいのことはわかりやすく書いてる。かめばかむほど味が出るとはこのこと。
- 設計の話はほとんど無い。
- オペアンプの学習をするならオススメはこれです。
- この著者はいろいろな本を書いているようですが、品質にムラがあるので注意です。 この本自体も説明が今ひとつな箇所がありますが、他の本よりは読みやすいです。
- この本読んで腑に落ちないときは「教えて?わかった!アナログ電子回路」を読むとすっきり書いてあって割と解決します。
- 「 First stage」と「教えて?わかった!」の中間的な位置づけ。自分の中ではちょっと微妙。
- 数式少なめ、解説多め。
- 定本トランジスタの副教材に。
- たまにいいことが書いてある
- 回路の動作をある程度理解している人が設計するときに使う。
- 記載が詳しいが数式を使いまくっているので、他の書籍をよんでどうしても腑に落ちないときに読む辞書的な存在。
- 小難しい書き方をしているので、できればあまり読みたくない。
- トランジスタ回路に特化て詳しく書いてある。ちょっと難しい回路が出てきたときに読むと理解するヒントになるかも。
- 小難しい書き方をしているので、できればあまり読みたくない。
OPアンプ活用100の実践ノウハウ―最善の性能を引き出す選択と活用のすべて
- 作者: 松井邦彦
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 1998/12
- メディア: 単行本
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- OPアンプ回路を設計していてわからないことがあったら、この本を読むとなにかしらヒントが書いてあります。手元においておくと便利な一冊。
- ノイズ対策でおすすめの本はコレです。電子回路の基礎的な知識があれば読み勧めることができます。
こんな記事も書きました。